2008年6月3日火曜日

修学旅行の中学生4人が来局

東海地方の中学3年生4人が、事務局に来た。
修学旅行の中に、総合授業の一環が組み込まれている(?)。
毎年、この時期、どこかの修学旅行生がやってくる。

前もって、こういう趣旨で行きたいと連絡があり、資料を送っている。
私たちの団体がチェルノブイリ救援活動を行なっていて、どこに何を具体的に支援しているかは資料に書いてある。

しかし、のっけから「チェルノブイリ事故」のことを聞いてきた。
え? 事故のことは調べたのではなかったの?

幸いにして、事故20周年のときに京大原子炉実験所の今中哲二さんら専門家と私たち市民団体とが共同で調査・研究を行なった「報告書」がある。

事故の概要から現在の状況などチェルノブイリのことが全体的にわかるようにできている。

それを見ながら説明した。
帰ってからよく読んでね、と1冊あげた。

調査・研究のほうはトヨタ財団から助成金を受けて実施したが、報告書のほうは助成金が下りなかった。今中さんの研究の一環でもあるので研究費の一部を印刷代にあてた、ということで私たちは送料のみでこの本をいただくことができた。税金を使わせてもらっているのだからそれぐらいは、還元しないと、というわけだ。ほしい人にはチェルノブイリ子ども基金からも差し上げている。

事故の質問の後は「支援」について。サナトリウムとは何ですか? という質問。
かつて日本でも結核患者が療養するところなどをそう呼んでいた。
今、日本では、死語に近いから知らなくとも無理はない。
でも、辞書には出ているだろう?

いやいや、単にサナトリウムということばだけでなく、チェルノブイリ被害者が保養に行くところがサナトリウムだったから聞いたのだ。いや、同じことか。ま、どうでもよい。

その次に聞いてきたのが、私たちは何ができますか?
きたきた。それを待っていた。

まず、募金でしょ。

それから、知ってもらうことが肝心だから、学校で写真展を開くとか。
文化祭などで何か、環境問題とかの写真展がなかった?

なかった・・・

じゃ、社会人先生とか、外から人を呼んで話しをしてもらうことはなかった?

なかった・・・

図書館にチェルノブイリ関連の本はない?

なかった・・・

まさか!? ないわけないと思うけど・・・、ぐっと言葉を飲み込んで
そういうのをやるとか、提案するとか、リクエストするとか働きかけてみたら?

今、ベラルーシに行っているスタッフを講師として派遣するし、

写真展事務局は東海に近い三重県にありますよ、とパンフも渡した。

今まで小学校も含めて、学校でチェルノブイリのことを習った覚えはない、という。

じゃ、今日は何でここを選んだの?

先生がいくつかあげた中にチェルノブイリがあったから、と。

約150人の生徒たちが、4、5人に分かれていろんなところに行って生の声を聞くのはいい。でも、事前学習はしないのだろうか。神社仏閣の見学だって、事前学習には時間を割いた。ましてや、わざわざ小さな団体を尋ねて支援内容を聞くのだ。

火曜日はボランティア2人が定期的に来る日で、この日もいつもの2人+1人のボランティアがきてくれた。スタッフ2人だけのときも多く、今日は狭い部屋に中学生も含めて大入り満員だった。

もらった資料を見るだけ、読むだけ、よりも何か心に残るものがあっただろうか?

できれば、後日行なわれるであろう発表会をのぞいてみたいものだ。

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