2009年7月7日火曜日

金の指輪

日曜日母のところに行ったが眠りモードの日だった。
起こしても起きない。
雨は降っていないのに、窓は閉め切ったまま。
全開にして空気を入れ替えた。

しばらく私も横になることにした。

昼寝用の布団と毛布を、母のところに置いてある。
リサイクルショップで籐のベンチ兼用の物入れをみつけて入居のときに入れておいた。

本を読んだりしながらごろごろしていたがいっこうに起きない。

職員の方がお昼ですよ、とのぞきにきたがまだ起きない。

もう一度来ますから、と去って行った。

なにせみなさんすることがないから、食堂兼居間にボーッと座っている。
まず、おしぼりとお茶を配ってしばらく時間を稼ぐ。

テレビはついているときとそうでないときがあるが、見ている人は少ない。
テレビを見ることができる人というのはほぼ普通人に近い人。

一人だけしっかりしている人が茶碗を洗ったり、縫物をしたりしている。

母もできるはずだが、それには根気よく呼びかけたり見守ったりしてくれる人が必要。

家でできなかったことを他人に求めるのもどうかと思うが、往々にしてそんなものだ。

この日は、やっと起きたと思ったら、いきなりアンタ私の指輪返してよ、ときた。

え、私は知らないよ。

盗ったでしょう?

この前から指輪のことを盛んに気にしていた。

指輪を3つもしている人がいるんだよ。と私に言う。

自分は一つだから少しうらやましそうだった。

もちろん結婚指輪などもっていない。
10年ぐらい前に姉が買ってくれたものだ。
結構気にいっていたようだ。

どうしたのだろう? 
指輪が大事だからどこかにしまい込んだのか?
落としたのか?

無くなってももちろん誰のせいでもない。
出てこなければそれまでだが、一応、無くなったことを職員に知らせた。
後でお部屋を探してみますね、と言ってくれた。

私があちこち探そうとすると母は怒るから。

お昼はうどんだった。うどんは全部食べたがおかず2品は残した。
アンタにあげる、という。

私も一口食べてみたがあまりおいしくない。

いらない、と言ったら、おいしくないよね、と。

帰りがけ、今度はいつ来るのか?と怒ったように聞いた。

木曜日に来るよと言い置いて帰ってきた。

昼寝をしたので長い訪問になった。
受付にいる事務の人はなんと面倒見のよい家族だろう、と思ったに違いない。

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